宇都宮のほかにも「戸祭」という地名はあると思いますか?「そうですね…響きのいい地名だから結構ありそうですね、博士」。
そう思うでしょう。そこで、全国の地名が載っている「角川日本地名大辞典」を覗いてみました。「ありました?博士」。ところが、です。「戸祭」という地名は宇都宮以外には見当たりませんでした。辞典の総索引(日本地名総覧)を見ただけですけれど…。
「でも博士、戸祭という地名が他にあったとしても、それが宇都宮の戸祭の、地名の由来には、直接関係がないのでは?」。そうとは言い切れないんですね、これが。というのは、地名はそれぞれ自然や歴史と密接な関係がありますから。同じ由来を持つ地名も、少なくないんですよ。
さて、ありそうで実際はなかった「戸祭」という地名、のルーツ捜しです。この地名の由来には諸説がありますが、ここでは、代表的な説を三つ取り上げます。
一つは、「宇都宮の城築に際し、各家々の戸神を祭って、城(村)の繁栄を祈願したため」という説。もう一つは、「宇都宮氏の一族、戸祭備中守高定(とまつりびっちゅうのかみたかさだ)の城地であったため」という説。さらに、「土を祭る土祭が戸祭に転訛したことによる」という説です。
「博士、もし三番目の説が正解なら、全国的にも、土祭が訛った戸祭、という地名があってもいいはずですよね」。そういう推理もできますね。だからといって、“消去式”で、これが正解と断定するのは難しいんですね。歴史ある地名になればなるほどルーツをたどるのは大変なんです。逆に諸説があるほうが、推測するうえでは楽しいとも言えるでしょう。
みなさんも、もっともっと調べてみてはいかがですか。新しい、おもしろい発見が待っているはずです。 |
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