トップメッセージ 株式会社 栃木銀行
取締役頭取 黒本 淳之介

　栃木銀行は2022年12月8日に創立80周年を迎えました。地域金融機関として「豊かな地域社会づくりに貢献し、信頼される銀行を目指す」という経営理念のもと、地域のお客さまを大切にし、お客さまの成長を自らの喜びとしながら歩んできた結果として、今日の栃木銀行があると思っております。
　栃木県は多様な産業がバランスよく地域に根付き、今後さらなる発展が期待できるエリアです。その中で、近年は、預金業務や融資業務といった資金仲介機能としての役割に加えて、人材マッチングや事業承継、デジタル化など企業の存続・成長のための事業者支援や、人生100年時代を見据えた資産形成など、地域金融機関だからこそもつ幅広いネットワークや豊富な情報を駆使したお客さまの様々な課題の解決に注力しています。さらに、SDGs、ESG、脱炭素などに配慮した取り組みを通じて、持続可能な地域社会の実現を図ることも重要な使命です。
　だからこそ、地域貢献への情熱をもってエネルギーを注げる人材、チャレンジする意欲にあふれる人材がますます必要です。失敗を恐れずに前向きにチャレンジすることが、皆さんにとって成長の糧となるでしょう。

　お客さまの懐に飛び込んでリレーションを構築できることが、地域とともに成長してきた栃木銀行の一番の強みです。銀行員には、その経営者の立場になり、その考えや思いを理解・共感できる人間性が求められます。特にここ数年は、新型コロナ禍で困窮されたお客さまの困りごとを自分事として捉え、手厚いお手伝いができたのではないかと思います。
　私たちが学生の皆さんに期待したいのは、常に「お客さまの成長のため、地域の成長のためにありたい」という気持ちを持ち続け、努力を怠らないという姿勢です。社会は、テーマや教材が与えられ、受け身で学ぶ学校とは異なり、積極的に自らの能力を身につけ、高めたその能力を還元する舞台です。栃木銀行には、自ら学び続けられる充実した教育プログラムがあります。また、一日一日の仕事、一人一人のお客さま、一社一社の企業の課題解決、それらが人間力を高める一番の勉強材料となります。ぜひ自ら学び、能力を高め、それを最大限に発揮し、仕事を通じて社会に貢献する地域経済の担い手を目指してほしいと思います。
　学生の皆さんは、社会に出ることに大きな期待と不安を寄せていることと思いますが、一歩踏み出し、社会に守られている立場から、豊かな社会を創造するステージへとステップアップしてほしいと願っています。地域発展のために一緒に汗を流し、知恵を絞る仲間となってくださる皆さんを、心からお待ちしています。